バンライフに「車中飯」という選択肢

目次

1．最近ハマっている、「車内でちょっと贅沢な食事タイム」

家で使うような陶器のお皿やガラス製のグラスなどを買い揃え、それらを車内へ持ち込み、車中泊の旅を楽しんだ一日の終わりに、車内で呑んで食って寝る。これがこの上なく楽しい。この一風変わった楽しみ方、名付けて「車中飯」に最近ハマりつつある。

冷蔵庫でキンキンに冷やした日本酒を口に含みながら、ちょっと良いお寿司屋さんで出てくるような器に、旅先の地元食品スーパーで買った新鮮なお造りを載せ替え、こだわりのお塩などで頂く。まるで、お寿司屋さんに来たような気分になれる。もうこの時点で、「幸せ」と思える。既に温泉に入っているため、車内に積んである布団を広げたら、いつでもすぐに寝られる状態。バンライフならではの楽しみ方と言えるのではないだろうか。

2．ウィスキータイム

そんな満足感を抱きながら、第二ラウンドへ。車内後部座席に常備しているブルートゥーススピーカーから鳴らすBGMのジャンルを切り替え、車内照明を一段落とせば、不思議と、お寿司屋さんからバーへハシゴしているような気分にもなれる。ちなみに、私はこの切り替えを、「車中飯の味変」と名付けている。今宵のBGMは、Art Pepper「Smack Up」。ほどほどに軽快なリズムが、バー気分を盛り立ててくれる。

おつまみは、車内冷蔵庫で冷やしていたカズノコ入りチーズとドライフルーツ。その日の旅先で見たことや感じたことを回想しながら、ちびちびと頂く。「車内とは思えないような快適な非日常空間を造ろう」と、自分なりに仕上げていく工程がこれまた楽しい。中でも食器やグラスは全てMade in Japanのものを買い揃えると決めていて、自分が気に入った作家さんや産地をいつか訪れようなどと次なる車中泊旅の計画に思いを馳せる時間さえ楽しみの1つにしている。

3．なぜ、このような「車中飯」というスタイルにたどり着いたのか？

絶景は、有難いことに日本全国にいくらでも存在している。温泉も、有難いことにGoogle Mapsで探せばたくさん見つけられる。でも、食事はそう簡単にはいかない。バンでドライブしながら、絶景と温泉をさんざん楽しんだ最後に、食事も満足いくもので一日を終えたいものだが、旅先で見つけた飲食店で呑むと、運転して帰れないという壁が立ちはだかる。

でも、どうしても呑みたい。そうだ、車内で呑もう！

せっかくなので、お酒だけでなく、お酒に合わせる食事も気分が盛り上がるようなレベルで旅の一日を締めくくりたい。これまた有難いことに、バンで走り回っていたら、新鮮でリーズナブルなお値段の食材は旅先で見つけられる。あとは、器・グラス・カトラリーという食空間の環境を整えればよいなと。そんな思考回路で、「バンライフに車中飯」という選択肢へたどり着いた。もし宜しければ、皆さまも是非一度お試し頂きたい。

【著者：ゾネキチ】
旅好きのGORDON MILLERスタッフ。若い頃にバックパッカーとして世界約40ヵ国を歴訪。
2023年にGORDON MILLER MOTORS「GMLVAN V-01」を購入し、仕事とプライベートの双方でバンライフに挑戦している。