朝、大分を出発した。旅をするきっかけなんて、きっとなんでもいい。今回は、たまたま見つけた山に囲まれた場所にあるRVパークsmart 吉野ヶ里。地図をみながら、周りの山の大きさ、川の近さ、1番近い温泉のなど確認する。“ここ、良さそうだな”それだけで、走り出す理由には十分だった。今回は、車中泊できるレンタカーで、佐賀・吉野ヶ里から福岡・うきはへ。県境をまたぎながら、佐賀平野を眺めつつ2日間かけて巡った。





最初に立ち寄ったのは、道の駅 吉野ヶ里。雪がまざった雨がちらついている。湧き水を汲み、売り場をひと回りする。ビールの前で少し迷い、店員さんにおすすめを聞いてみる。地元のものを選ぶ、そのやりとりが楽しい。今夜は車中泊。どんな夜になるかを想像しながら選ぶ時間に、これからの旅の期待が膨らむ。
道の駅 吉野ヶ里
住所:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈1710-11
料金:入場無料
営業時間:9:00–18:00(休館日:毎月第3水曜、12/31〜1/3)
情報:https://maps.google.com/?q=道の駅吉野ヶ里




三瀬鶏本舗で唐揚げ弁当を買う。鶏料理の専門店で、惣菜や精肉も並ぶ。店の前には広く整えられた庭があり、ベンチやテーブルも用意されている。外で食べるのも気持ちよさそうだった。けれど、まだ少し肌寒い。この日は車内で食べることに。どんな場所でも、テーブルを広げればそこが食卓になる。
三瀬鶏本舗(みつせ鶏本舗)本店
住所:佐賀県佐賀市三瀬村三瀬2768-1
料金:唐揚げ弁当 約700円〜
営業時間:10:00–18:00(定休日:月曜 ※祝日の場合は翌日、年末年始)
情報:https://maps.google.com/?q=三瀬鶏本舗
3.山に囲まれた拠点「RVパークsmart 吉野ヶ里」





今回の目的地、RVパークsmart 吉野ヶ里。山に囲まれ、小川が流れる静かな場所。区画はきれいに整備され、交流館もあり、設備はシンプルながら、しっかりと管理が行き届いている。山の深さが、ちょうどいい。森に包まれている感覚はあるけれど、閉ざされている感じはない。車を停め、一度荷物を整える。エンジンを切ると、小川の音が聞こえてくる。今日の拠点ができる。
RVパークsmart 吉野ヶ里町 里山ふれあい広場
・料金:全日 3,000円(利用時間:13:00〜翌日11:00)
・予約:ネット予約のみ(前日23時まで )
・住所:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町松隈10番地1
・情報:https://rvparksmart.jp/rv-smart/yoshinogari.html
4.景色を望む温泉「山茶花の湯」





すぐ近くの温泉、山茶花の湯へ。館内は広く、ゆっくりと時間を過ごせる空間。地元の人にも愛される、源泉掛け流しの湯だ。広々とした露天風呂からは佐賀平野を一望できる。湯に浸かりながら、遠くまで視界が抜けていく。
売店も充実していて、飲み物から惣菜、工芸品やお土産品まで揃っている。館内には食堂もあり、食事を済ませることもできる。昼に訪れて、景色を楽しみながらここでゆっくり過ごすのもよさそうだ。身体を温め、ビールに合いそうな惣菜をいくつか選んで戻る。
ひがしせふり温泉 山茶花の湯
料金:大人(中学生以上)830円/子ども(4歳〜小学生)400円(0〜3歳無料)
営業時間:10:00〜23:00(最終受付22:00)
住所:佐賀県神埼郡吉野ヶ里町石動76-4
情報:http://sazanka-yu.com/wp/
5.静かな夜の晩酌「RVパークsmart 吉野ヶ里」


外は暗く、山は静か。小川の音がかすかに響いている。車内の明かりを落とし、昼に選んだビールと温泉で買った惣菜を広げる。エンジンを切ったあとの静けさと、車内のあたたかさ。その対比が心地いい。ゆったりとした、自分だけの空間。音楽を小さく流し、本を開く。時計を気にせず、誰にも急かされない時間。窓の外は人の気配もなく、深い闇。でも、車内には落ち着いた灯りがある。自然の中にいながら、安心して過ごせる。それが、車中泊の魅力だと思う。
6.整えられた喫茶空間「毎日のパンと喫茶 tison」





翌朝は、毎日のパンと喫茶 tisonへ。アンティークの家具、丁寧に整えられた庭。窓から見える風景がやわらかい。パンは今日は販売していないとのことで、コーヒーとプリンを注文する。美味しい。店員さんが声をかけてくれ、車で旅をしていることを少し話す。静かに整えられた空間で、どこに行こうかと少し急いでいた気持ちが、ゆっくり落ち着いていくのを感じた。
毎日のパンと喫茶 tison
営業時間:11:30〜17:00(定休日:木・金)
住所:福岡県うきは市吉井町鷹取1152-1
情報:https://maps.google.com/?q=毎日のパンと喫茶tison
7.地元に根づくパン屋「ふなきベーカリー」




道を走っていると大きな看板が目に飛び込んできた。6時半から営業している、地元に根づいたパン屋さん。朝早くから次々と人が訪れる。お昼過ぎに立ち寄ったこともあり、店内のパンはほとんど売り切れていた。それでも、人気だというメロンパンがひとつ残っていた。「どこから来たの?」と地元の方がやさしく声をかけてくれる。車に戻り、 メロンパンを頬張る。外は静かで、車内はちょうどいい温度だった。
ふなきベーカリー
・住所:福岡県うきは市吉井町生葉73
・営業時間:月・火・水・金 6:30〜18:30 |土・祝 6:30〜18:00(定休日:木・日)
・情報:https://maps.app.goo.gl/ふなきベーカリー
8.赤い鳥居のある風景「浮羽稲荷神社」




車を走らせていると、斜面に連なる赤い鳥居が目に入った。駐車場があったので、立ち寄ることに。階段は少し段数があるが、登りきると、町と山の境目が広がる。息を整えながら景色を味わう。予定していなかった立ち寄り。でも、こういう瞬間が旅をつくる。
浮羽稲荷神社
住所:福岡県うきは市浮羽町流川1513-9
情報:https://maps.google.com/?q=浮羽稲荷神社
9.深い森と水の音「調音の滝」





岩肌を流れる水と、深い木々の空気。水音が一定のリズムで響いている。いるだけで、自然と深呼吸したくなる場所だ。足元の湿った土や苔の匂いが、森の中にいることをはっきりと教えてくれる。少し車を走らせると、森はさらに深くなる。光が届きにくくなり、空気がひんやりと変わる。リラックスする感覚と、森特有の緊張感が同時にある。大きな自然の中にいるのだと、あらためて感じる。
調音の滝公園
料金:無料
住所:福岡県うきは市浮羽町妹川3184
Googleマップ:https://maps.google.com/?q=調音の滝公園
10.人工と自然が交わる場所「小石原川ダム」




地図を見ていると、帰り道の途中にダムがあることに気づいた。小石原川ダム。せっかくだからと、車を向ける。人工物でありながら、長い時間をかけて自然に溶け込んでいるように見える。コンクリートの構造物の向こうに、山の稜線が重なる。夕日が静かに沈んでいく。走っていなければ、きっと通り過ぎていた場所。地図をきっかけに立ち寄った先で、印象に残る景色と出会えた。
小石原川ダム
住所:福岡県朝倉市江川2815-20
Googleマップ:https://maps.google.com/?q=小石原川ダム
11.丁寧な味の食卓「食事処 うきは」





ざる豆腐を注文する。厨房では仕込みの時間なのか、湯気が立ちのぼっている。包丁の音や、やりとりの声が聞こえる。店内にはストーブが置かれ、やわらかな暖かさが広がっていた。オーナーがこの町のことを少し教えてくれる。昔のにぎわいや、川とともに暮らしてきた歴史のこと、食事をしながら自然と耳を傾ける。ざる豆腐は素朴で、丁寧な味。旅の途中に、こういう時間があるとまた訪れたくなるものだ。
食事処 うきは
営業時間:11:30〜20:30
住所:福岡県うきは市浮羽町朝田596-1
Googleマップ:https://maps.google.com/?q=食事処うきは
12.旅の締め湯「虹の湯」


帰り道、最後に立ち寄った虹の湯。雪がちらつき始めていた。少し迷う。交通状況を確認し、帰路の時間を計算する。もう少し余裕はありそうだと思い、車を停めた。とろみのある湯が、体の芯まで温めてくれる。この一湯を挟んだことで、旅の終わりがきちんと区切られた気がした。
虹の湯
料金:大人600円前後
住所:福岡県うきは市浮羽町古川1097-1
Googleマップ:https://maps.google.com/?q=虹の湯+うきは
13.バンライフカーで広がること

旅のきっかけは、ひとつのRVパークだった。けれど、その場所が周囲の風景や人との出会いへとつながっていく。佐賀平野を横目に走り、山を越え、福岡へ。広がる田畑と連なる稜線を眺めながら、少しずつ景色が変わっていく。
走る、止まる、また走る。
車で泊まるという選択が、土地との距離をほんの少しだけ近づけてくれる。特別な目的がなくてもいい。「良さそうだな」と思えた場所へ向かう。それだけで、旅は始まる。
DAY1
大分 出発 → 道の駅 吉野ヶ里 → 三瀬鶏本舗(みつせ鶏本舗) → RVパークsmart 吉野ヶ里 チェックイン → 山茶花の湯 → RVパークsmart 吉野ヶ里 泊
DAY2
RVパークsmart 吉野ヶ里 出発 → 毎日のパンと喫茶 tison → ふなきベーカリー → 浮羽稲荷神社 → 調音の滝(ちょうおんのたき) → 小石原川ダム → 食事処 うきは → 日帰り温泉 虹の湯(うきは) → 大分へ帰路

【著者:みく】
VANLIFE RENTAL CARのスタッフ。福岡から大分へ移住し、自然に囲まれた暮らしを送りながら、アートや旅を楽しんでいる。バンライフならではの自由な時間や出会いを表現の源に、仕事と日常を行き来しながら、旅の楽しさと暮らしの豊かさを伝えている。




